私が 最初に子宮頸がんと診断されたのは
1991年のことで
その頃、癌 とわかると
家族がこっそり呼ばれて 病名を知らされて
本人には 隠して 治療する
というような時代でした。
「がん = 死 」 が常識だったのです。
がんと診断されて 病院を出た私は
「自分で がんを治そう!」
と決意して
今ほど情報がないなか、自然療法について調べはじめました。
「 私が!自分で! がんを治す!!」
それを目標にしていた日々。
めちゃくちゃ力入ってました。
朝起きると すぐに
「えーっと、今日の自然療法は。。。」
キッチンに立つと
「えーっと、食べていいものは。。。」
食べると、がん細胞が育ってしまうようで
食べることさえ 恐々でした。
死ぬ気は なかったので
死ぬ準備としての片付けなどはしませんでした。
その時は
治ることしか 考えていなかったのです。
「治るか or 治らないか?」 ではなく
「治癒」というゴールに到達することしか
頭にありませんでした。
「私、治るのかなぁ…。?」
という不安はなく
悩みは
「どうしたら治るんだろうか?」
そんな調子で いつもいつも
「がんを自分で治すこと」
が、私の頭から 離れませんでした。
その頃、私は専業主婦で子育てしていましたが
2歳の娘と どう過ごしたのか
夫と どんな会話をしたのか
3人で 湘南の海にクリック砂浴(伝統砂療:砂に入る自然療法)
行ったこと以外は
全く覚えていないのです。
それくらい がんのことばかり考えて
生活が 上の空だったのでしょうね。
がん細胞に意識を向けて
私の大切な時間を捧げていました。
自然療法を駆使して 3ヵ月後
ふたたび 検査に行くと…
な、な、なんと!∑(゚Д゚)
がんは 進行していました。
え?なんで?
なんで治ってないの?
あんなに 自然療法したのに〜〜!
あんなに 断食も食事療法もしたのに〜〜!
あんなに 頑張ったのに〜〜!
どうして?
どうして?
どうして 治らないの?
私は ひどく落胆して
絶望的な気持ちになりました。
この時は わからなかったのですが
今になってみると
なぜ治らなかったのか
よくわかります。
私が 体に力を入れて
がんのことばかり考えて
がん治し に人生を捧げていたから。
毎日毎日
がんにエネルギーを送っていたのです。
その 3ヶ月後の検査で
がん細胞は なくなっていました。
(正確に言うと 認められなかった)
長くなってしまったので
その後の3ヵ月のことは
「病気治しから生まれた執着心」に続きます。