「病気治しに人生を捧げていませんか?」 の続きです。
1991年
子宮頸がんと診断されて 病院を離れ
「一部は全体」なのだから
私の全てを治せば=体質改善すれば がんも治る!
自分で がんを治そう!と決めた私。
少ない情報を集めて 自然療法の日々。
「病気治し」に人生を捧げた約100日間。
その夏が 猛暑だったのか 冷夏だったのか
そんなことも覚えていません。
がん細胞のことだけが 頭の中いっぱいで
お天気なんて、砂浴する日以外は どうでもよかったのです。
それほど集中して 緊張して
がん自然治癒を目指して 修行のような日々を過ごし
再検査したら 3ヵ月前より 進行していました。
体に良いこと、あれだけしてたのに…。
落胆
絶望
悲観
空虚
しばらく そんな感情に包まれて
すっかり やる気をなくしていましたが
落ち込みから 気持ちが徐々に上がってきました。
いつまでも どん底には いられないものです。
体と同じように
心にも 自然治癒力があるから♪
落ち込みから脱した私の眼には
がん治しに翻弄していた頃とは全く違った景色が映って
重大なことに気がつきました。
私は いま体に がん細胞がある。
だけど
それ以外は すべて足りてる!問題ない!
家族がいて
みんな健康で
経済的にも 困っていない。
好きに 自然療法ができる環境。
私の体は 自由に動ける。
私の体は 痛みも苦しみも無い。
なんて、満ち足りているだろう。
どうして 気がつかなかったんだろう。
私、 いままで 何やってたんだろう。
何を見て 生きてきたんだろう。
溢れんばかりの満足感╰(*´︶`*)╯♡
と同時に
その溢れた愛が 私自身を包みました。
もう、いいよ。
ここまで よくがんばったよね、私。
ここで
私は 初めて
たぶん
生まれて初めて
自分を こんなに優しい眼差しで見たことはなかったな
いままで 本当に自分に厳しかったもんね・・
と、気づいて
膝から崩れ落ちるようでした。
体中の力が抜けてしまい
本当に 立っていられないほどの脱力感。
いままで どれほど緊張して
体に力を入れて生きてきたんだろう。
頑張り過ぎで
体内に がん細胞を作った私は
またもや
頑張って がんを自力で治そうとしたのです。
本当に がんばったよね。
もう、がんばらなくていいよ。
やるだけやったんだから
後の結果は 天に任せよう。
ほんとうに 清々しい気持ちでした。
この時 はじめて わかりました。
自然治癒力を信じて
がんを自分で治そうとしたはずなのに
いつのまにか
その想いが 姿を変えて
執着心となって
私を苦しめていたことが。
私の場合
苦しかったのは がんの症状そのものではなく
「私自身が生み出した 執着心」だったのです。
体を縛っていた重苦しい鎖が
一気に解けたような感覚があって
羽が生えたように 体も心も軽くなりました。
この時の衝撃は 一生忘れられません。
この気づきの1ヶ月後の生理時に
黒い大きな血の塊が排出されました。
2ヶ月後の検査結果
『がん細胞は認められません』
外に出ると、空が 真っ青に澄んでいて
イチョウの葉が 黄金色に輝いているのが見えました。
深刻な心持ちで 自然療法をして
長い間、空を見上げることなどなかった私は
あぁ 空って、こんなに青かったのか・・と。
それくらい、がん治しのことばかりに執着していたこと
今だから よくわかります。
みなさんの参考になったら幸いです。